PayPay株式会社が提供するスマートフォン決済サービスのPayPayにおけるPayPay残高利用規約に関する問題等の検討及び意見交換の結果の公表
2021.07.30(No.10001134)
 特定非営利活動法人消費者支援機構関西(以下「当団体」という。)は、PayPay株式会社(以下「同社」という。)に対し、同社が提供するスマートフォン決済サービスの「PayPay」の利用規約である「PayPay残高利用規約」に関して、消費者契約法上問題がないかどうか検討するため、お問合せを行いました。同社は当団体のお問合せに対し真摯に対応され、一定の改善が図られましたのでここに報告します。

≪改善点の概要≫

 PayPay残高アカウントに関する一切の権利は、相続させることができないとされていた規定が、「利用者に相続が発生し、利用者のPayPay残高アカウントにPayPayマネーまたはPayPayマネーライトが残っていた場合、当社は当社所定の方法に基づき、法令に定める例外事由等を考慮の上、当該利用者の保有するそれらの残高を正当に相続または承継すると当社が確認した者に対し、振込手数料を控除した額を振り込みます。」と明記されました。

≪経過≫

 当団体は、2020年4月27日、同社に対し、同社が提供するスマートフォン決済サービスの「PayPay」の利用規約の一つである「PayPay残高利用規約」に関して、「お問い合わせ」を送付しました。
 その後、当団体は、同社との間で、書面による意見交換を行いました。その経緯の詳細は、下記のとおりです。
 同社は、当団体のお問合せ活動における指摘に対して規約を改正され、当団体のお問合せ活動に対して真摯に対応されました。こうした事情に鑑み当団体は、同社の規約に対する消費者契約法に基づく差止請求を、現時点では見合せることとし、2021年6月をもって、同社に対するお問合せ活動を一旦終了することにしました。



(1)2020年4月27日
 当団体は同社に対し、PayPay残高利用規約に関して質問を伴う「お問い合わせ」を送付しました。
  ・「お問い合わせ」(別紙PDF)

(2)2020年6月30日
 当団体からの2020年4月27日付「お問い合わせ」に対して、「お問い合せについて(ご回答)」と題する回答の送付がありました。

(3)2021年3月30日
 回答を検討し、同社に対して「再お問合せ」を送付しました。

(4)2021年4月21日
 同社から、「お問い合せについて(ご回答)」と題する回答の送付があり、2021年1月に規約が改定された旨報告があり、改定を確認しました。

(5)2021年6月28日
 当団体は、同社に対して、「ご連絡(お問合せ活動終了通知)」を送付しました。

(6)2021年7月26日
 当団体と同社は、本公表文書を双方で確認しました。