TSUTAYAフランチャイズチェーンレンタル利用規約等におけるレンタル商品破損時の補償に関する条項等についての再検討及び意見交換の結果の公表
2019.04.15(No.10000917)
 特定非営利活動法人消費者支援機構関西(以下、「当団体」といいます)は、消費者からの情報提供を契機として、TSUTAYAフランチャイズチェーンを運営する株式会社TSUTAYA(「同社」といいます)が、TSUTAYAフランチャイズチェーンレンタル利用規約等(以下、「レンタル利用規約等」)を調査し、レンタル商品破損時の補償に関する条項等につき、レンタル利用規約第2条9項「TSUTAYA店舗においてレンタルされた商品に次の様な事故が発生した場合、(中略)その商品代金分の損害を填補させていただきます。(1)破損・汚損(後略)」と異なり商品代金を請求される等の取扱いがなされており、以前実施した「お問い合わせ」活動において改善されたはずの問題が再度発生しているものと考え、2018年5月23日付で「お問い合わせ」を行いました。
 その後、当団体は、同社との間で、レンタル商品紛失時の損害賠償に関する条項等に関し、書面による意見交換及び2度の面談協議を行い、最終的なレンタル利用規約等の改善を行う旨の2018年12月26日付「回答書(3)」を受領し、面談協議にて説明を受けました。
 同社は、当団体の今回の「お問い合わせ」活動における指摘に対して一定の理解を示されるとともに、レンタル利用規約等を改訂するなど、当団体の指摘する点について一定の改善を行ったこと、今回の「お問い合わせ」活動に対して真摯に対応されたことに鑑み、当団体は、同社のレンタル利用規約等に対する差止請求を現時点では見合わせることとし、2019年3月をもって、同社に対する「お問い合わせ」活動を一旦終了することにしましたので、以下のとおり公表いたします。


以下に、当団体と同社の対応の概要を記載します。

1.TSUTAYAレンタル利用規約等で改善された主な点

 消費者にわかりやすい契約事項を心がける観点から、主として、以下の改善を実施されました。

(1) レンタル利用規約と違う運用を行っていた店舗については、スーパーバイザーが全店舗に出向き直接
  指導を行った。また、今後も定期的に点検・指導を行うことを約束された。

(2) 利用規約集を改訂し表紙裏「ご利用上のご注意点(レンタルご利用の際のご注意点)」の下段にTS
  UTAYAコンタクトセンターの電話番号を赤字で記載された。

(3) スマートフォンアプリ及びインターネットホームページ等において、「よくある質問」のページに
  チャット形式で問い合わせるシステムを導入し、送信欄にキーワード※を入れるとのTSUTAYA
  コンタクトセンターの電話番号が記載されている「お問い合わせ一覧」のページが表示するように改
  善が行われた。
  ※キーワード 「問い合わせ」、「苦情」、「クレーム」、「要望」、「お叱り」など

(4) 店舗のPOSシステムをレンタル規約に定めるメーカー設定価格を上回る価格で買い取りできないよう
  にするように制御がかけられるシステムの構築を2019年中に取り組むことを約束された。


2.経過

(1)2018年5月23日
 当団体は、同社の使用しているレンタル利用規約等を調査し、一旦終了していたレンタル商品破損時の補償に関する条項等について、消費者からの情報提供に基づき「お問い合わせ」を行いました。
 ・2018年5月23日付「お問い合わせ」(別紙:PDF)

(2)2018年6月22日、7月27日
 「お問い合わせ」に基づき、同社は1202店舗に対し実態調査を行い、2度の回答を得ました。

(3)2018年8月2日
 当団体は、同社と上記「お問い合わせ」記載事項を中心として、面談協議・意見交換を行いました。

(4)2018年10月10日
 前記「お問い合わせ」、協議時の要望に対し、同社より回答(改善報告書)を得ました。

(5)2018年11月29日
 前記10月10日付回答(改善報告書)に対して、「再お問い合わせ」を行いました。

(6)2018年12月26日
 前記「再お問い合わせ」に対し、同社より回答を得ました。

(7)2019年2月13日
 当団体は、同社と上記「再お問い合わせ」記載事項を中心として、面談協議にて、説明を受け、意見交換を行いました。

(8)2019年4月2日
 当団体は、同社に対して、2019年4月2日付「ご連絡(お問い合わせ活動終了通知)」を送付しました。

(9)2019年4月15日
 当団体と同社は、本公表文書を双方で確認しました。
                                           以 上
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